研究結果・論文
NMNサプリメント臨床研究の最新情報
NMNサプリメント臨床研究の最新情報
今までの動物実験や近年実施されている臨床研究(人での研究)によりNMNに多くの期待が寄せられています。現在、多くの会社からNMNサプリメントが販売されておりますが、使用目的、年齢、生活習慣、食事、運動、合併症の有無などにより効果に影響を与える場合があります。期待される効果を発揮するには、ご自身に適した製品を選び、安全に適切な量で使用いただくことが大切です。また、ここ数年間で、臨床研究結果がいくつも発表されていますので、それらの結果を踏まえ使用されることをお勧めします。SAITO MEDICAL GROUP(SMGR)では、最新の臨床研究論文をわかりやすく解説して、安全かつ適切にNMNサプリメントをご使用いただくように情報を配信しています。 はじめに、NMNサプリメントとは・・・ NMNサプリメントは、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)を含有したカプセル状、タブレット状、細粒状などの形状の健康食品です。 主成分のNMNは、生体内のエネルギー供給における重要な物質であるNAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)を作る経路の中間産物です。加齢に伴い生体内NAD+が低下することが知られていますが、NMNの補給により効果的に生体内NAD+量を増やすことができます。 NAD+は、生体内で細胞の活性化やサーチュインと呼ばれる長寿遺伝子を刺激して、心筋・脳虚血、2型糖尿病、アルツハイマー型認知症、肥満などを改善して抗老化作用を発揮することが期待されています。 NMNサプリメントを内服すると速やかに吸収され、肝臓、骨格筋、皮質などの組織でNAD+に変換され効果を発揮すると考えられております。 現在、多くの方がこのNMNサプリメントを使用しています。 しかし、健常な方における適切な使用量(用量)については、効果との関係性を十分に示すことができない状況でした。そのような中、2023年2月に、健常な方におけるNMNの用量と効果の関係について研究された興味深い論文が発表されましたので、今回紹介いたします。 (原著Lin Yi . et.al., Geroscience. 2023 Feb;45(1):29-43.) 臨床試験概要:平均年齢40~65歳で、健康なインド在住の男女80人(平均BMI 26.9~27.4)を対象に実施されました。NMNの用量は、1日 あたり300mg、600mg、900mgの3つと、プラセボ(見かけ上NMNと同じ形状の偽薬)のグループに分かれて60日間服用しました。 結果は、 NMNグループで血液中のNAD+濃度の上昇と同時に運動機能の改善や生活の質(QOL)の向上が観察されました。これらの効果は、300mgより600mg、900mgで高い結果となりました(600mgと900mgの間には大きな差がない)。結果から、1日あたり600mgの投与でもっとも効率よく効果的な効果が期待されるということが示されました。 SMGR監修の解説情報(試験概要とおもな結果)については、こちらをご覧ください。