NMNとは

WHAT’S NMN

NMNの主な有用性
NMNはエイジングケアへの有用性が期待されています。
生体内のエネルギー供給における重要な補酵素であるNAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)生合成経路の中間産物で、加齢や生活習慣の乱れによりNAD+合成の低下や消費・分解の促進などが起こりやすい状況を是正することができます。NAD+は、生体内量依存的に細胞の活性化やサーチュイン(長寿遺伝子)を刺激し、心筋・脳虚血、2型糖尿病、アルツハイマー型認知症、肥満などを改善する「抗老化作用」を発揮することが期待されています。このNAD+量を増やすためには、NMN以外にも、アミノ酸であるトリプトファンやビタミンであるニコチン酸からの生成経路、ニコチンアミドやニコチンアミドリポシドからの産生経路などが知られていますが、NMNほど効率的ではありません。
研究により有用性があると期待されている主な内容は下記の通りです。
01体重増加の抑制(マウス)

NMNを「投与したグループ」、「投与しないグループ」に分けて1年間観察したところ、NMNを投与したグループのマウスは年齢(月齢)を重ね、食事量が増え続けました。その一方で、若いマウスとあまり変わらないほど行動しており、エネルギー代謝が上がっていることがわかりました。脂肪酸を燃やしてエネルギーを得ており、加齢に伴う体重増加も少ないという結果が得られました。

02骨密度低下の抑制(マウス)

マウスに対するNMNの長期投与実験の結果、骨密度もわずかに増えていることが明らかになりました。これは生体外の実験系の段階ですが、NMNが骨髄幹細胞を刺激し、より多い骨と少ない脂肪を 形作る働きからくるものではないかと考えられております。

03インスリン感受性の改善(マウス・ヒト)

マウスによる実験では、全身のインスリン感受性を高める有用性が見られました。インスリン感受性とは「インスリンの効きやすさ≒血糖コントロールのし易さ」のことで、これが高いほどインスリンが効きやすいことになります。インスリンはすい臓でつくられるホルモンで、血糖値を調整する働きがあります。よく耳にする糖尿病は、インスリンの出る量の低下やインスリンが十分に働かなくなることで、細胞がうまく血糖を取り込めず血液に糖があふれてしまう状態を指し、これが続くと様々な合併症を起こします。マウスではメスの方がNMNの有用性が高いと分かっていたため、ヒトでの臨床試験において、閉経後のやや肥満(BMI 33~34)の女性(25人)を2つのグループに分け、1つのグループのみNMNを服用してもらったところ、血中のNAD+量が上がり、骨格筋のインスリン感受性が平均25%上がったとしています。

04記憶力改善作用(マウス)

ある研究グループでは、マウスにNMNを投与したところ、アルツハイマー型認知症と関わりが深い、脳の海馬の細胞死を抑えられたという発表もされています。

05認知機能の低下を抑制(マウス)

マウス実験では、活動量の向上、免疫細胞の増加など、多岐にわたる抗老化作用が見られました。
人間でいう40~50代の中高年にあたる月齢でNMNを飲む/飲まない、の差があらわれたことになります。
また、人間でいうと70代に相当する高齢のマウスでも身体活動が高まったといいます。NMNを飲むとNAD+量が上がり、老化や寿命をコントロールする酵素、サーチュインの働きが活発になることが関係しています。また、血管の弾性の保持、老化に伴う各組織や臓器の機能向上なども数多く報告されています。

NMNの効果的な 摂取方法とは?
人それぞれの行動や状態によってNMNの必要量が異なりますが、通常1日250~300mgを摂取される方が多いです。なお、最新の臨床研究では、1日600mgでの効果について報告されています。 体の中のNAD+は、概日リズムという体内周期に合わせて変動し、ヒトの場合は、活動が活発な日中に上がります。そのため、NMNは朝か午前中の摂取が効果的と考えられています。なお、これには、朝食をしっかり摂ることが大切で、個々の生活のリズムや目的に合わせて摂取時間を変更することも必要です。
1日300mgのNMNを食事で摂取する場合